
まだまだ物足りない
「まだまだ物足りないんだよね」 またまた、このセリフを聞きました。 お客様企業の組織の見直しの議論の際、次の幹部の話になることがあります。 候補者に対して関係者(経営陣)から発せられる言葉の第一位は「まだまだ物足りない」というものです。 概して慎重ですね。 慎重であること、相応しい人物を厳選することは悪いことではありません。 しかしながら、親子がそうであるように、年齢の差は縮まりませんので、いくつになっても「あいつはまだまだだ」ということになりますね。 下手をすると機会を与えられないうちに適齢期を過ぎてしまうというようなことになってしまいます。 社長さんはもう60代も半ばを過ぎており、役員陣も50代60代です。 物足りないと言われている対象の部長さん方はだいたい40代から50代です。 社長さんに尋ねました。 社長が役員になったのは何歳の時ですか? 「30代前半だったかな」 若くして抜擢され、「立場が人を育てる」という考え方を地でいった貴重な経験をした社長さんです。 実務にも精通したカリスマ経営者でいらっしゃいますので、誰を見ても「物足りない」とい

何を探しながら聞くか?
昨年の11月7日のブログ(組織の活性化で大切なこと)で、 「組織の活性化に向けて、一番心掛けるべきことを一つだけ上げるとしたらなんですか?」と聞かれて、「率直な対話」とそれができる職場づくりのために「前向きな振り返り」を習慣づけることだと答えているという話題を書きました。 ある方から、「あれが参考になったので、その次に大事なことを教えてくださいよ」と質問を受けまして、またまた困ってしまったわけなんですが。繰り返しになりますが、何しろ絶対的な正解のない世界ですし、日頃は報酬をいただいてご相談に乗っている立場ですので…(これは冗談です)。 さて、今回お答えしたのはですね、 「上司の部下の話を聞く態度を改める」ですね。 【オフィスの様子を眺めていると・・】 コンサルティングのプロセスで、職場に席を置いてもらってしばらくオフィスを観察する、ということも時々やるんですね。 最初のうちは「よそ者が見張っている」というので、警戒しよそ行きの行動を取っているのですが、しばらくいると溶け込んできて、普段の姿が見えてきます。 すぐに気が付くことがあるんですね。 それ

負のエネルギーに着目する
組織戦略の一環として、「人と組織のエネルギーを上げる取り組み」が課題になる場合が多いこのごろです。 どんなに素晴らしい事業戦略でも、それを実行するのは社員であり、チームのエネルギーが低い状態では、戦略の実行度が上がらず、絵に描いた餅になってしまいます。 人と組織のエネルギーをどのようにして上げていくかを、管理職の皆さんに考えていただくような機会に、時間に余裕のある場合は、エネルギーを上げることだけではなく、下げないこと、下げる要因(負のエネルギー)を取り除くこともあわせて考えます。 日常的に考えられる「負のエネルギー」を見てみたいと思います。 これらは、今野誠一がこれまでの自社の組織においても気をつけていることです。 1.上司という存在の負のエネルギー 上司が大きくふりまいてしまいがちな、3つの負のエネルギーがあります。 ①BAD & NO ②保身 ③無責任 「BAD&NO(バッド・アンド・ノー)」とは、駄目出し中心のマネジメントのことを言います。 あれも駄目、これも駄目という駄目出し(BAD)を日頃から繰り出して、それが積み重なって、最終的には